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意外とテニス大国な日本(女子編)

やはり、なかなかテニス大国な日本

男子テニスのATPツアーではランクインしている選手の人数が世界で7番目に多いという意外にテニス大国な日本なのだが、女子のWTAツアーではどうなのだろうか?

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意外とテニス大国な日本(男子編)

ATP100位以内に日本人選手ゼロ

6月13日付けのATPシングルスランキングで錦織が104位となり、およそ11年半ぶりに男子シングルスの100位以内に1人も日本の男子選手がいない状態となってしまった。

大雑把ではあるが、ATPランキングの100位以内にいればグランドスラムの本戦ドローに入ることが出来る。逆に言えば、100位より下になればなるほど、大きな大会では予選からの戦いとなる可能性が増えてくるので、このまま誰も100位以内に入って来ることがなければ、グランドスラムなどの大きな大会で日本人男子選手が上位に進出することはより厳しいものになって来てしまう可能性が高いだろう。

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巨星セレナの影で栄光を掴んだシャラポワ

生涯グランドスラムという金字塔

2020年2月、ロシアのマリア・シャラポワがツアーからの引退を表明した。


17歳という若さでウィンブルドンを制して以来、端麗な容姿、力強いプレースタイルと闘争心、そして、プレー中に発する大きな声、さらにドーピング疑惑など、賛否はあれど、コート内外の注目を集め続けた存在であることは間違いない。


20年の現役生活でシャラポワが獲得したタイトルは36個、獲得賞金だけで3,800万ドル、スポンサー収入などを加えた生涯収入では3億ドルを超えるとも言われており、まさに一時代を築いた女性アスリートの一人である。そのシャラポワの残した記録の中でも、最も価値があると思われるのが、生涯グランドスラムを達成したことだろう。


オープン化以降、生涯グランドスラムを達成した女子選手は、マーガレット・コート、クリス・エバート、マルチナ・ナブラチロワ、シュテフィ・グラフ、セレナ・ウィリアムズ、そしてマリア・シャラポワの6人しかいない。セレスも、ヒンギスも、エナンも届かず、おそらくビーナスも達成できないであろう生涯グランドスラムを、シャラポワが成し遂げたことは驚きに値する。

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2020年トップ100選手使用のラケット&ウェア&シューズ (女子編)

2020年 女子トップ100使用ラケット

2020年シーズン、WTAのトップ100選手(1月20日付ランキング)が使用しているラケット、ウェア、シューズについて、全くアンオフィシャルに独自調査を実施した。※男子編はこちら


選手の契約内容やその時の事情というものがあるので、確度100%と断言することは出来ないものの、トップ100の選手ともなると、はっきりとスポンサードされていることが分かる選手も多く、実情からかけ離れたものとはなっていないだろう。

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2020年トップ100選手使用のラケット&ウェア&シューズ (男子編)

2020年 男子トップ100使用ラケット

2020年シーズン、ATPのトップ100選手(1月20日付ランキング)が使用しているラケット、ウェア、シューズについて、全くアンオフィシャルに独自調査を実施した。※女子編はこちら


選手の契約内容やその時の事情というものがあるので、確度100%と断言することは出来ないものの、トップ100の選手ともなると、はっきりとスポンサードされていることが分かる選手も多く、実情からかけ離れたものとはなっていないだろう。

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カロリーナ・プリスコバがブリスベンを制して今シーズンを好スタート(ブリスベン/オーストラリア)

プリスコバの覚醒

WTAツアー、今シーズンの開幕戦で最もグレードの高い大会となるブリスベンを制したのは、チェコのカロリーナ・プリスコバだった。

ブリスベンの優勝でツアー通算12勝目となるプリスコバは、これで2013年から7年連続でタイトルを獲得したことになる。2016年から昨年までの3年は複数回の優勝を果たしており、今シーズンの活躍もこれだけでは終わらない可能性は高いだろう。

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K・アンダーソンが貫禄の優勝(プネー/インド)

大器晩成

ATPランキング6位のK・アンダーソンがツアー開幕戦のプネーのタイトルを獲得した。

No.1シードがアンダーソンで、No.2シードは25位のチョン・ヒョンだった。チョン・ヒョンは昨シーズンの前半大活躍した韓国期待の22歳ではあるが、昨シーズンの後半は、足の怪我のために欠場が続くなど苦しい時期を過ごした。

そのチョン・ヒョンも含めて、シード選手8人のうち3人の選手は、まだATPツアーでの優勝経験が無い。シード選手の中で、ツアーでの1勝を上げているのが、フランスのペールとスペインのカルバレス・バエナの2人。ツアーで複数の優勝経験があるのは、アンダーソンの他、フランスのシモンとスペインのアンドゥハルの3人だけという状況である。

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NextGen世代の明暗

台頭する新世代

昨年から開催されるようになった若手選手の頂上決定戦「Next Gen ATPファイナルズ」だが、その効果が表れたのか、今年は昨年の「Next Gen ATPファイナルズ」に出場した若手選手の活躍が目立つシーズンとなった。

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グランドスラム決勝での連敗(4):ビーナス・ウィリアムズ

→(「グランドスラム決勝での連敗(1):イボンヌ・グーラゴング」)
→(「グランドスラム決勝での連敗(2):アランチャ・サンチェス」)
→(「グランドスラム決勝での連敗(3):マルチナ・ヒンギス」)

史上最強ウィリアムズ姉妹

ビーナス・ウィリアムズのキャリアを、妹のセレナ・ウィリアムズと分けて語ることは不可能だろう。

グランドスラム決勝戦の舞台に先に登場したのは、1歳年上の姉であるビーナスだった。17歳で迎えた1997年全米オープン決勝戦での最初の挑戦は、同い年で当時絶好調のヒンギスに敗れて準優勝に終わる。

そして、妹のセレナが2年後の1999年の全米でヒンギスを破って先に初タイトルを獲得する。しかし、すぐにビーナスも妹の後に続いた。2000年のウィンブルドンでダベンポートを破ってグランドスラムの初優勝を飾ると、全米でも、同じくダベンポートを破り、すぐに2冠目を獲得する。

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グランドスラム決勝戦での連敗(3):マルチナ・ヒンギス

→(「グランドスラム決勝での連敗(1):イボンヌ・グーラゴング」)
→(「グランドスラム決勝での連敗(2):アランチャ・サンチェス」)

鮮烈なデビューから早すぎる引退、そして復活

グラフの時代を終わらせたのがヒンギスなのかどうかは意見の分かれるところだろう。

しかし、間にセレスを挟みはするものの、グラフ以後で最初にツアーを支配する力を見せたのがヒンギスであることは間違いない。1997年の全豪を16歳3ヶ月という現在も残る最年少で優勝したヒンギスは、その年の全仏で準優勝した後、そこからウィンブルドン、全米、さらに翌年1998年の全豪と3大会連続でグランドスラムを制覇している。

オープン化以降、女子選手でグランドスラムを間を置かずに3大会以上連続で優勝することが出来たのは、コート、キング、エバート、ナブラチロワ、グラフ、セレス、ヒンギス、そしてセレナ・ウィリアムズの8人だけである。これだけでも当時のヒンギスの力が突出していたことが分かる。

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グランドスラム決勝での連敗(2):アランチャ・サンチェス

→(「グランドスラム決勝での連敗(1):イボンヌ・グーラゴング」)

グラフ VS サンチェス

スペインのサンチェスはグーラゴングよりも20年ほど後となる1990年代に活躍した選手である。

サンチェスは1989年の全仏で当時絶好調だったグラフを破り、自身初めてのグランドスラムタイトルを獲得している。これは大きな勝利だった。

前年の1988年、グラフは全てのグランドスラムを制覇して、マーガレット・コート以来となる年間グランドスラムを成し遂げたうえに、1989年の全豪も制して、グランドスラムを5大会連続で優勝中だった。サンチェスに全仏で敗れた後も、グラフはこの年のウィンブルドン、全米を制し、さらに翌年1990年の全豪まで3大会連続で優勝してしまったことを考えると、もしここでグラフがサンチェスに敗れることがなければ、前人未到のグランドスラム9大会連続優勝が達成されていたかもしれないのだ。

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グランドスラム決勝での連敗(1):イボンヌ・グーラゴング

グランドスラム決勝での最大の連敗

グランドスラムの決勝戦という舞台に立てただけで成功。

テニス選手としてのキャリアを客観的に考えれば、そう言っても大きな間違いではないだろう。世界中のテニス選手の中でグランドスラムの決勝を戦うことが出来るのは、男女を合わせても一年で最大16人しかいない。同じ年に2回、3回と出場する選手が出れば、その分人数の枠はさらに減っていく。

しかし、たとえ準優勝者としての栄誉が保証されているとしても、あと1回勝てば頂点に立てるというところで、最後の敗者として大会を去らなければならないのは、相当な悔しさを伴うに違いない。戦ったばかりの勝者を讃えるスピーチをしながら涙ぐむ準優勝者がいるのも無理のないことだろう。

次にいつ決勝の舞台に辿りつくことが出来るのか。

そのチャンスが無限にあるわけではないことは明らかだ。

そして、そのグランドスラムの決勝戦において、1度ではなく、2度3度と続けて負けてしまう選手もいる。

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届かなかったあと1勝:ヘレナ・スコバ

グランドスラム決勝戦での連敗

とうとうハレプがグランドスラムのタイトルを獲得した。

初めてグランドスラムの決勝に進出した2014年の全仏でシャラポワに破れ、2度目となる2017年の全仏の決勝で新星のオスタペンコに逆転負けを喫し、2018年の全豪ではハレプと同じくグランドスラムの決勝で2連敗していたウォズニアッキとの初優勝争いにも破れて、グランドスラムの決勝戦で3連敗。

そこに辿り着くのでさえ簡単ではないグランドスラムの決勝戦で、連続して敗退することの辛さは察するに余りあるものがある。ハレプは4度目の挑戦にして、ついにグランドスラム決勝戦での連敗という負の連鎖をついに断ち切ることが出来た。

しかし、過去を振り返るとグランドスラムの決勝戦での連敗という憂き目に苦しんだ選手が他にもいることが分かる。

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ケビン・アンダーソンが3年ぶりのタイトル獲得:New York Open

アンダーソンが1ケタのランキングに到達

メンフィスに代わって開催されることになった新設のニューヨークオープンでは、南アフリカのケビン・アンダーソンが3年ぶりのタイトルを獲得した。

初戦から決勝までの4戦全てがフルセットでの勝利というギリギリの戦いだったが、この優勝でアンダーソンのランキングはキャリアハイとなる9位に上昇。31歳にして、ついに1ケタ台のランキングに到達した。

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世界ランク1位とグランドスラム優勝

プロテニス選手にとっての最終目標

多くのプロテニス選手にとって、キャリアの目標となるのは少しでも世界ランクを上げること、そして大きな大会で活躍することだろう。

では、その目標のゴールともいえる、ランキングを登りつめて世界ランク1位となること、そしてテニスのトーナメントにおいて最高の格式を持つグランドスラムで優勝カップを掲げること、その2つの偉業を比べた場合、どちらが達成するのにより困難な目標なのだろうか。

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