意外とテニス大国な日本(女子編)

WTAツアー

やはり、なかなかテニス大国な日本

男子テニスのATPツアーではランクインしている選手の人数が世界で7番目に多いという意外にテニス大国な日本なのだが、女子のWTAツアーではどうなのだろうか?

■国別のWTAランカー(2022/6/13)

1United States182
2Russia126
3France101
4Italy86
5Japan77
6Germany60
7Czech Republic59
8China58
9Romania51
10Spain47
11Great Britain43
12Australia41
13Switzerland35
14India33
15Ukraine29
16Canada28
16Slovakia28
18Netherlands25
19Belarus24
19Belgium24
21Serbia23
22Argentina22
23Bulgaria21
24Brazil20
25Croatia18
25Poland18
25Sweden18
28Israel16
28Turkey16
30Slovenia15
30South Korea15
32Hungary14
32Thailand14
34Mexico13
35Austria12
36Colombia11
36Greece11
38Chinese Taipei10
38Egypt10
38Latvia10
41Estonia9
41Kazakhstan9
43Chile8
43Georgia8
43Portugal8
46Denmark7
47Norway6
48Finland5
48Hong Kong5
48Paraguay5
48Uzbekistan5
52Indonesia4
52Lithuania4
54Bosnia-Herzegovina3
54Dominican Republic3
54Guatemala3
54Moldova3
54New Zealand3
54Peru3
54South Africa3
54Tunisia3
62Ecuador2
62Ireland2
62Liechtenstein2
62Luxembourg2
62Macedonia2
62Malta2
62Montenegro2
62Morocco2
62Venezuela2
71Algeria1
71Andorra1
71Armenia1
71Bolivia1
71Burundi1
71Cyprus1
71Kenya1
71Kyrgyzstan1
71Malaysia1
71Nigeria1
71Oman1
71Papua New Guinea1
71Philippines1
71Puerto Rico1
71Samoa1
71Zimbabwe1

6月13日付けのシングルスランキングで日本人女子選手は男子の75人を上回る77人がランクインしている。これは世界で5番目となる人数である。やはり日本は女子選手の場合でも、男子と同様、あるいはそれ以上に競技レベルでテニスをプレーしている選手数が多いテニス大国の1つと言えるだろう。

日本の上にはアメリカ、ロシア、フランス、イタリアの4ヵ国しかなく、あくまでWTAのツアーレベルでの話とはなるが、ドイツもチェコも中国もスペインも日本より少ない人数となっている。日本国内で見れば、世界ツアーレベルでテニスをしている人数に女子と男子の差はないが、女子ツアーの方が男子ツアーよりも規模が小さいため、相対的に世界の中では日本人男子選手より、女子選手の方が存在感が大きいと言えるかもしれない。

トップ100位に入っている選手はそれほど多くない

ただ、エリート選手の目安となるシングルスのトップ100位に限ってみると、日本人選手でランクインしているのは、大坂と土居の2人だけとなってしまう。WTAポイントを持っている選手の合計人数では世界で5番目の日本だが、トップ100位のプレーヤーの人数では世界17位タイまで落ちてしまうのだ。

■WTA100位以上の国別選手数(2022/6/13)

1United States11
2Czech Republic8
2Russia8
4China5
4France5
4Romania5
7Belgium4
7Italy4
7Spain4
7Ukraine4
11Belarus3
11Croatia3
11Germany3
11Hungary3
11Poland3
11Switzerland3
17Canada2
17Estonia2
17Japan2
17Kazakhstan2
17Slovakia2
17Slovenia2
23Australia1
23Brazil1
23Colombia1
23Denmark1
23Egypt1
23Great Britain1
23Greece1
23Latvia1
23Montenegro1
23Netherlands1
23Sweden1
23Tunisia1
35Algeria0
35Andorra0
35Argentina0
35Armenia0
35Austria0
35Bolivia0
35Bosnia-Herzegovina0
35Bulgaria0
35Burundi0
35Chile0
35Chinese Taipei0
35Cyprus0
35Dominican Republic0
35Ecuador0
35Finland0
35Georgia0
35Guatemala0
35Hong Kong0
35India0
35Indonesia0
35Ireland0
35Israel0
35Kenya0
35Kyrgyzstan0
35Liechtenstein0
35Lithuania0
35Luxembourg0
35Macedonia0
35Malaysia0
35Malta0
35Mexico0
35Moldova0
35Morocco0
35New Zealand0
35Nigeria0
35Norway0
35Oman0
35Papua New Guinea0
35Paraguay0
35Peru0
35Philippines0
35Portugal0
35Puerto Rico0
35Samoa0
35Serbia0
35South Africa0
35South Korea0
35Thailand0
35Turkey0
35Uzbekistan0
35Venezuela0
35Zimbabwe0

6月13日付けのランキングでは100位以上に入っている選手が1人もいなくなってしまった男子と比べればまだマシと言えるのかもしれないが、11人の選手を擁する最大勢力アメリカはもちろんのこと、ランキングに入っている選手の人数では日本の方が上回っているチェコ、中国、フランス、ルーマニアなどにも差を付けられる形となっている。

WTAツアーにランクインしている人数は世界で1606人なので、77人のWTAランカーを抱える日本としては、計算上4~5人のトップ100位プレーヤーがいてもおかしくはないということになる。

ツアーにランクインしている選手の人数自体は多くても、上位に食い込んでくる選手の人数は多くないという状況は男子とそっくりである。

日本がテニス強豪国に近づく可能性は十分にあるはず

テニスは競技レベルで行おうとすると、それなりにお金の掛かるスポーツである。ゴルフほどではないかもしれないが、上を目指せば目指すほど、資金的な負担も上昇していくことになる。世界の中で経済力がそれなりにある日本においては、国内でテニスをプレーする選手の人数は多く、国内のジュニアの大会など、環境もそれなりに整っていると言える。しかし、日本から遠く離れた世界のツアーに出ようとすると、実力はもちろんだが、言葉の問題や遠征を持続するための金銭面での壁が高く立ちはだかり、その前で足踏みせざるを得ない選手が出て来てしまうのは、女子と男子でほぼ同様の状況と言えるのかもしれない。

しかし男子と同様に、WTAのポイントを持っている選手が多いこと自体は決して悪いことではない。圧倒的なポテンシャルを持つ大坂が健在でさえいれば、今後もツアーで注目を集める活躍が期待出来るだろうし、その後に続こうとする選手にとってはプラスの影響があるだろう。

いまだ解決しないペンシューアイの問題があるので不透明なところがあるものの、WTAツアーでは中国が大きな存在感を持っていることも、地理的に近い日本の選手にとっては大会の参加やスポンサーの獲得などで有利に働く可能性もある。

今のところの日本の実績では、世界からテニスの強豪国とは見なされていないだろうが、今後もトップレベルで戦う選手数を保ち、多くの大会を開催することが出来れば、日本が強豪国に近づくポテンシャルは十分にあるのではないだろうか。

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