期待の新世代、サバレンカがツアー3勝目(シェンチェン/中国)

WTAツアー

順調な成長

WTAツアーの開幕戦、シェンチェンを制したのは、ベラルーシ期待の若手、サバレンカだった。

20歳のサバレンカは、昨年のウーハンでツアー初優勝を遂げたあと、ニューヘイブンで早くも2勝目をあげている成長株だが、今シーズンは開幕からタイトルを掲げることに成功した。

グランドスラムでも、一昨年の2017年はウィンブルドンで2回戦に進出した以外は3大会で予選落ちを喫したが、昨年は4大会全ての本戦に出場し、全米オープンでは大会を制することになる大坂に敗れたものの、ベスト16に進出している。

今後、ビッグタイトル争いに絡んでくる可能性のある選手として、今シーズンの活躍が注目されている選手の一人だろう。

3度目の正直ならず

準優勝はアメリカのリスクだった。

リスクは2016年、2017年に続き、これでシェンチェンで3度目の準優勝ということになる。世界ランク62位、自己最高ランクが2017年5月の36位のリスクにとって、準優勝という結果は喜ぶべきものなのだろうが、同じ大会で3度の準優勝は悔しいに違いない。しかも今大会は第1セットを取っており、第2セットはタイブレークで落としている。

リスクは2014年にティエンジンでツアー初優勝を遂げているが、その後はこのシェンチェンでの3度の準優勝も含めて6連続で準優勝に終わっている。

巨大な中国の存在感

現在のWTAツアーでは、中国の存在感が非常に大きいと言えるだろう。

2019年シーズンには、このシェンチェンを含めてWTAツアー全59大会の内の8大会が中国で開催される。香港を含めれば9大会である。これは8大会が行われるアメリカを抑え、国別では最多の大会数となる。

中国(香港含む)9
アメリカ8
イギリス4
オーストラリア4
イタリア2
カナダ2
スイス2
スペイン2
ドイツ2
フランス2
メキシコ2
ロシア2
日本2
オーストリア他16ヶ国1

もちろん、男子のATPツアーでも中国の存在感は大きなものとなっている。しかし、その比率はWTAに比べると、まだそれほど大きくはない。

アメリカ11
フランス6
ドイツ4
イギリス4
中国4
オーストラリア3
スイス3
アルゼンチン2
イタリア2
オーストリア2
オランダ2
スウェーデン2
スペイン2
ブラジル2
メキシコ2
ロシア2
インド他14ヶ国1

WTAツアーでの中国の存在感の大きさが、世界第2位の経済大国となった中国の豊富な資金力と密接に関係していることは間違いない。しかし、ヨーロッパとアメリカが中心となっているテニスの世界で中国の存在感が高まることは、近くに位置する日本としては悪い状況ではない。特に若手の選手にとっては、移動の経済的な負担が少なくて済むことはありがたいことだろう。

もちろん近くで開催されるからといって、簡単に出場出来るものでもないのだが、ヨーロッパ、アメリカで開催されるよりは、チャレンジする環境が整いやすいだろう。今後、ハイレベルな試合で活躍するチャンスを掴む新世代が登場してくることに期待したいところだ。

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