トップ選手の離脱がもたらしたもの

今年のATPツアーからはトップ選手の離脱が相次いだ。

生涯グランドスラムを達成した昨年の全仏まで圧倒的な力を誇ったジョコビッチ。そのジョコビッチを上回り、ついにナンバー1に輝いたマレー。そして、昨年のUSオープンを制して生涯グランドスラム達成のチャンスを得たワウリンカ。

彼らは既に今年の残りシーズンの欠場を発表している。

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第4の男。ネクスト杉田は誰だ?

日本人男子3人目のツアー優勝!

今年の6月から7月にかけてATPツアーとして初めて開催されたのトルコ、アンタルヤオープンで杉田祐一が松岡、錦織に次いで日本人男子3人目となるツアー優勝を成し遂げたことは今年の日本のテニス界における指折りのビッグニュースとなることは間違いないだろう。

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クレーキングNO.2は誰なのか?

史上最高のクレーキング=ナダル

今年の全仏ではナダルが見事な復活を果たし、通算で10回目となる優勝を成し遂げた。

10回の優勝。これは本当に素晴らしい成績だ。

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テニスが強い国はどこなのか?(フェドカップ編)

女子の国別対抗戦=フェドカップ

テニスでは男子だけでなく、女子テニスの人気も世界的なものとなっている。テニスが強い国を考えるときに、女子テニスを無視することは出来ないだろう。そして、男子のデビスカップに対応する女子テニス国別対抗戦がフェドカップである。

しかし、100年以上の歴史を誇るデビスカップに対し、フェドカップはフェデレーション・カップとして1963年に開催されたのが始まりで、デビスカップに比べるとその歴史は浅い。

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錦織は決勝で弱い?(3)

→「錦織は決勝で弱い?(1)
→「錦織は決勝で弱い?(2)

決勝戦の対戦相手

ビッグ4の4人はあれだけのタイトル数にもかかわらず、決勝での連敗はナダルの4連敗が最大で、他の3人は3連敗にとどまっている。彼らは続けて負けていないのだ。これは簡単なことではない。ツアーの決勝に出てくるのはランクや調子も含めてその大会で強い選手ばかりだ。ただ、錦織が獲得した11回のタイトルの決勝戦の対戦相手を並べてみると気になることが浮かび上がる。

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錦織は決勝で弱い?(2)

前回

決勝6連敗は最低クラス

通算成績では十分な成績を残している錦織だが、現在陥っているツアー決勝での6連敗という数字はやはり良くない、というか、はっきり悪いと言ってしまって良いだろう。

他の選手の実績と比べると、6連敗という数字がいかに悪いものかということが分かる。現在のトップ20の選手のツアー決勝戦での連勝と連敗記録を並べてみる。

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錦織は決勝で弱い?(1)

痛恨の敗戦

ブエノスアイレスの決勝戦で世界ランク66位のドルゴポロフに敗れて錦織は準優勝で大会を終えた。

錦織はこれまでドルゴポロフに対し、初対戦から5連勝中で負け無しだっただけに残念な結果としか言いようがない。だがドルゴポロフに初めて負けたことよりも気になることがある。なんと、この敗戦で錦織はATPツアーの決勝戦で6連敗ということになるというのだ。

本来はツアーの決勝に進出するだけで、十分結果を残したと言えるはずなのだが、せっかく決勝まで勝ち上がりながら、そこで6連敗というのはさすがに喜べない数字だろう。ましてやグランドスラムやマスターズの制覇を目標に掲げるような錦織クラスの選手となるとなおさらのことに違いない。

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フェデラーが復活した?

5年半越しのグランドスラム制覇

今年のグランドスラム初戦となる全豪オープンでロジャー・フェデラーが2012年以来となる優勝を成し遂げた。第17シードからのまさかの優勝と言って良いだろう。しかも決勝の相手はナダル。グランドスラムでの男子シングルス史上最多優勝記録を更新するという大一番にふさわしい、まさに出来すぎなくらいの演出となった。

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錦織はファイナルセットで強い?

ファイナルセットでの驚異的な錦織の勝率

錦織はファイナルセットで強いというデータがある。

昨年、ATPの公式ページにもファイナルセットでの勝率で錦織が史上ナンバー1だという記事が掲載された。そして、今年の全豪が終わった時点でもこの順位は変わっていない。現在のATPランキングトップ20の選手のキャリアでの勝率とファイナルセットでの勝率を並べてみると、ファイナルセットでの錦織がいかに強いかということがよく分かる。

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世界との身長の差

ビッグサーバー≒高身長

日本人初となる記録を次々と塗り替え、トップレベルのテニスプレイヤーとして活躍する錦織だが、その体格の小ささを指摘されることも多い。

錦織の身長は公称178cm、錦織と同じ世代(25~29歳)の日本人男子の平均身長は171.96cmなので、それは軽く上回っているものの、それはあくまで普通の日本人の中での話である。錦織が海外のテニス選手と並んでいる写真などを見ると、確かにかなり小さく見えることも少なくない。では実際にどのくらい小さいのかというと、最新の世界ランキングの上位100人を背の高い順に並べたときに、錦織は87番目になる。ちなみに上位100人の平均身長はというと、186.9cmである。まあ、これでは錦織が小さく見えるのも仕方ないだろう。

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全豪前哨戦ブリスベン、錦織の準優勝が意味するもの

全豪の前哨戦で過去最高の成績

全豪オープンの前哨戦となるブリスベンで錦織は準優勝という結果を残した。決勝でディミトロフに敗れたものの、準決勝では2014年の全豪チャンピオンでもある強敵ワウリンカをストレートで破って勝利している。いよいよ開幕する全豪オープンでの活躍への期待はどうしても高まってしまう。

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