あくまで「見た目」でのおはなし
2025年の全豪オープンテニス(本戦)で男子選手が使用したラケットをモデル(製品)別にグラフにしたのが下記である。
※メーカー別ではこちら→全豪オープンテニス2025。プロが使っているラケットのメーカー(男子篇)
※女子篇はこちら全豪オープンテニス2025。プロが使っているラケットのモデル(女子篇)

もちろん、プロの選手は色々な都合によりコスメ(塗装)だけ変えてしまっている場合があるので、あくまで「見た目」でのモデルとなっている。
またモデル別といっても、この集計では、ウィルソンの「Ultra」と「Ultra Tour」や、ヨネックスの「Vcore」と「Vcore Pro」、ダンロップの「Fx500」と「Fx500Tour」を混ぜてしまっていたりするので、ざっくりとした分類として、当たらずとも遠からず程度に考えてもらうのが良いだろう。
ほんとにブレードが多い!
ただ、はっきりと突出した使用数を誇るのが、ウィルソンの「Blade」であることは間違いないだろう。
全豪オープン本戦出場選手128名のうち、実に2割を超える27名の選手が「Blade」を携えてコートに立っている。メーカーのウィルソンが「Blade」について「もっとも多くのプレーヤーから支持を受けているモデル」とふんぞり返るのも納得の数字といえるだろう。
次いで人気のモデルとなっているのが、バボラの「PureAero」、そしてヨネックスの「Ezone」と「Vcore」、そしてヘッドの「Radical」ということになる。
全豪オープンテニス2025の本戦に出場した男子選手が使用したラケットのモデル数は全メーカーの合計で22種類あるが、27名の選手が使用した「Blade」を含めたこの5種類のモデルだけが10名以上の選手が使用したラケットとなっている。
混戦の4大メーカーとテクニファイバー
「Blade」に一極集中しているウィルソン、薄く広く6種類のモデルを展開しているヘッド、「Vcore」と「Ezone」、あるいは「PureAero」「PureDrive」の2トップ型となっているヨネックスとバボラ、とメーカーごとの戦略も様々に分かれているように見える。
テクニファイバー、ダンロップは契約選手の人数ではトップの四大メーカーに大きく見劣りしてしまうが、テクニファイバーは「T-Fight」を使用するメドベージェフ、ブブリク、ダンロップは「FX500」を使用するドレイパー、ポプリンなどまだまだ伸びしろのありそうな強豪選手を抱えているため、彼らの活躍次第では存在感を示すことも出来そうだ。
厳しそうなプリンスと、ワンチャンあるかもなアルテンゴ
日本国内ではある程度の存在感を保っているプリンスだが、ATPツアーでの存在感は希薄なものとなっている。今回の全豪オープンではワイルドカードで出場したプイーユのみがプリンスの「Tour」を使用した。ちなみに女子の本戦出場選手でプリンスのラケットを使用した選手は1人もおらず、今シーズン世界のトップツアーでプリンスのラケットを見かける機会は限られることになりそうだ。
モンフィスが「TR960」を使用しているアルテンゴも人気のラケットと言えるにはほど遠い状況だが、モンフィス自身が目立つ存在な上、女子でもトップ選手のカサトキナが使用しているため、その存在感はプリンスを上回ることになるのかもしれない。
2025全豪オープンテニスで使われたラケットのモデル(男子)
モデル | 使用した選手数 |
---|---|
Wilson「Blade」 | 27 |
Babolat「Pure Aero」 | 14 |
Yonex「Ezone」 | 13 |
Yonex「Vcore」 | 11 |
Head「Radical」 | 10 |
Head「Prestige」 | 7 |
Babolat「Pure Drive」 | 6 |
Wilson「ProStaff」 | 5 |
Yonex「Percept」 | 5 |
Head「Gravity」 | 4 |
Tecnifibre「T-Fight」 | 4 |
Wilson「Ultra」 | 3 |
Head「Extreme」 | 3 |
Head「Speed」 | 3 |
Dunlop「Fx500」 | 3 |
Head「Boom」 | 2 |
Babolat「Pure Strike」 | 2 |
Tecnifibre「TF-40」 | 2 |
Tecnifibre「TF-X1」 | 1 |
Dunlop「Cx200」 | 1 |
Artengo「TR960」 | 1 |
Prince「Tour」 | 1 |
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