ウィルソンとヨネックスの2強
2025年の全豪オープンテニス(本戦)で女子選手が使用したラケットをメーカー(ブランド)別にグラフにしたのが下記である。
※男子はこちら→全豪オープンテニス2025。プロが使っているラケットのメーカー(男子篇)
※モデル別はこちら→全豪オープンテニス2025。プロが使っているラケットのモデル(女子篇)

男子ではウィルソン、ヘッド、ヨネックス、バボラの上位4メーカーはそれなりに拮抗していると言える状況だったが、女子でははっきりとウィルソン、ヨネックスの2強となっている。
2025年の全豪オープンでウィルソンとヨネックスを使用した選手の人数を合計すると、実に7割弱ものシェアとなり、ヘッドとバボラを合計しても2位のヨネックスに届かないという大きな差となっている。
王者ウィルソン
使用している選手の人数自体も多いウィルソンだが、使用している選手の中に強豪選手が多いことは、ブランドとしての大きな強みと言えるだろう。
1位のサバレンカを筆頭に今年の全豪オープンの31人のシード選手のうち、13人のシード選手がウィルソンのラケットを持ってコートに立った。
ブランドで固めることが出来るヨネックス
自社ラケット使用選手の女子全体の人数では王者ウィルソンに肉薄しているヨネックスだが、シード選手の人数となると、ウィルソンの13人に対し、ヨネックスは9人と少し遅れを取っている。
ただ、パオリーニ、リバキナ、ペグラ、ナバーロとトップ10選手を4人擁しており、その内訳は精鋭揃いと言えないこともない。またリバキナ、ノスコワ、ヤストレムスカなど、ウェアとシューズも含めてヨネックスブランドで固めている選手が多いことも特徴と言えるだろう。
ガウフのヘッド。フェルナンデスのバボラ
ヘッドとバボラは、使用している選手の人数では、ウィルソン、ヨネックスの上位2ブランドにはっきりと水をあけられてしまった。ただ、ヘッドはガウフが順調に成長を続ける限り、ブランドをアピールする機会はそれなりにありそうだ。バボラもガウフと同じく若い時から活躍を続けるレイラ・フェルナンデスの活躍に期待したいところだが、ガウフの活躍ぶりと比べてしまうと、今のところは後塵を拝することになっている。
シフィオンテクを擁するテクニファイバーとその他
テクニファイバーはたとえ契約選手が少ないとしても、シフィオンテクがテクニファイバーのラケットを使い続ける限りは、大きな大会でその存在感が消えることはないだろう。残った3つのメーカー、ダンロップはアン・リー、フォルクルはヴェロニカ・エリアヴェツ、ダイアデムはスビトリーナと、契約選手がそれぞれ1人しかおらず、ブランドとしての存在感の爪痕を残せるかどうか、危うい状況と言えるだろう。ただ、今年の全豪オープン本戦出場選手の中に1人も契約選手がいないプリンスよりはまだマシなのかもしれない。
2025全豪オープンテニスで使われたラケットのメーカー(女子)
メーカー | 使用した選手数 |
---|---|
Wilson | 44 |
Yonex | 43 |
Head | 17 |
Babolat | 16 |
Tecnifibre | 4 |
Artengo | 1 |
Diadem | 1 |
Dunlop | 1 |
Volkl | 1 |
コメント